ワイナリーの紹介


 ドメーヌモンはドメーヌタカヒコの曽我貴彦氏の下で2年間(2014~2016)栽培と醸造を研修した山中敦生(ヤマナカアツオ)が2016年春から独立し、北海道余市郡余市町登町の標高50m前後に位置する約3ha(栽培面積は1.5ha、5,000本)の畑でピノグリのみを栽培する小さな農園兼醸造所です。

 畑のある場所は15年以上耕作放棄されていたので白樺や松などが生え、森と化していました。そこをチェーンソーで1本1本切り倒し、枝を払い、運び出し抜根して整地しました。もう二度とやりたくない作業です。

 畑は日当たりの良い東向きの傾斜地で、水はけも良く、長年使われていなかったので農薬や除草剤、化学肥料などは残留しておらず、ミミズをはじめテントウ虫やクモ、バッタ、蟻など多様な生物が多く生息している畑です。

 傾斜地の畑の上部からは日本海とヒロツヴィンヤードが一望できる壮観な景色で、日の出から陽が差し込み、風通しも良い恵まれた環境です。

 この畑の前の持ち主だった飯野家は1897年(明治30年)に飯野鉄次郎が富山からこの地に入植し4代続いた農家でした。傾斜地であるのためお米の栽培はできず、当時はトウモロコシやヒエ、アワ、馬のエサなどを栽培していたそうです。100年以上前に開墾した歴史ある畑を引き継ぐことができたことに感謝するとともに畑の歴史を途絶えさせないように、日々、農作業に精進していきたいと考えています。